
トピックスTOPICS
法人版・個人版事業承継税制における役員就任要件等の見直し
2025.03.17
(1) 趣旨・背景
法人版事業承継税制(特例措置)の適用期限は2027(令和9)年12月末であり、個人版事業承継税制の適用期限は2028(令和10)年12月末であるが、いずれの税制においても後継者要件として、その自社株式又は事業用資産の贈与の日まで3年以上継続して、役員等であること又は事業用資産に係る事業等に従事していたことが求められていることから、事業承継の準備を行えていなかった事業者にとっては、本税制が適用できなくなる実質的な期限が、適用期限よりも先に到来することとなる。コロナ禍や物価高騰等の急激な経営環境の変化により、事業承継の具体的な検討が遅れている事業者がいることも想定されるため、適用期限が到来するまでの間、本税制を最大限に活用できるよう、役員就任要件等の見直しを行う。
(2) 内容
後継者要件 | 改正前 | 改正後 |
役員就任要件 (法人版:特例措置) |
贈与の日まで3年以上継続して役員等であること | 贈与の直前において役員等であること |
事業従事要件 (個人版) |
贈与の日まで3年以上継続して事業等に従事していたこと | 贈与の直前において事業等に従事していたこと |
2. 適用時期
2025(令和7)年1月1日以後の贈与より適用
3. 実務のポイント
・法人版事業承継税制(特例措置)の適用期限は2027年(令和9年)12月末、個人版事業承継の適用期限は2028年(令和10 年)12月末であり、大綱よりそれぞれ適用期限は今後とも延長しないことが明記されている。また、それぞれの適用を受けるための事前手続である特例承継計画・個人事業承継計画の2026年(令和8年)3月末の提出期限も延長されないため、この度の改正に限らず、本制度の適用を受ける可能性がある場合は、早めに事業承継計画の検討に着手したほうが良いと考える。
・法人版事業承継税制については、特例措置のみの改正であり、一般措置についての後継者要件の改正は行われない。
・相続税に係る法人版事業承継税制及び個人版事業承継税制については、相続の開始の直前に、役員等であること又は事業用資産に係る事業等に従事していたことが要件であり、3年以上の継続要件が付されていないため、この度の改正の対象ではない(被相続人が一定の年齢未満である場合等には当該役員就任要件等は不要)。
参照:令和7年度(2025年度) 経済産業関係 税制改正について
2.中小企業の活性化(2-1)法人版・個人版事業承継税制の見直し https://www.meti.go.jp/main/yosan/yosan_fy2025/pdf/03.pdf